梅本 裕幸さん 柔道整復学科卒業生
田中 雅博 柔道整復学科学科長

京都府伏見区に自身の接骨院をかまえる梅本裕幸さん。
3年間担任を務めた田中雅博学科長が、
小春日和の京都に梅本さんをたずねました。

プロフィール

田中 雅博

医療専門課程 教頭、柔道整復学科 学科長。柔道家の祖父、母を持つ柔道整復師の3代目でもある。医療介護の経営学修士を持ち、社会や時代の変化に対して環境適応できる柔道整復師の育成を目指す

梅本 裕幸さん

1973年生まれ、京都府出身。柔道整復師。大学卒業後、商社勤務を経て本校柔道整復学科に入学。整形外科で5年、接骨院で8年勤めた後、15年7月、京都府伏見区に『うめもと接骨院』を開院

田中

ご無沙汰しています。といっても、2カ月ぶりくらいかな?

梅本

そうですね。先生にはよく来ていただいているので。

田中

かわいい教え子がやっている院は、やっぱり定期的に見に来たくなりますよ。開院以来、順調に患者さんも増えているみたいやね。

梅本

おかげさまで何とかやっています。もっと地域の皆さんに知ってもらって、スタッフも増やしたいなと思っているところです。

田中

もともと、梅本くんは商社で数年務めた後、29歳で履正社に入学してきたよね。その理由は?

梅本

会社の名前に頼らず、自分の力でできることがしたかったからです。野球をしていた時に肩のケガで苦しんだので、治療家の道に興味がありました。そこで、開業ができ、スポーツに関われる柔道整復師がいいなと。履正社は特にスポーツに力を入れていたので、進学を決めました。

田中

トレーナーの授業も選択して受講してたね。

梅本

プロトレーナーの方が先生でいらしたので、そこで得たいろんな知識が、今もアスリートへの施術や、フォーム指導を行う際の財産になっています。

卒業生の頑張りを見届けるため、全国各地の治療院へ訪問する田中先生

「稼ぎたいんか、勉強したいんか」

田中

梅本くんといえば、入学してすぐ、「アルバイト先を紹介してほしい」って言ってきたなあ。

梅本

そうですね、今でも覚えていますけど、先生は「稼ぎたいんか、勉強したいんか、どっちや」って(笑)。

田中

それで「両方です」って言われちゃってね(笑)。きみは大学までの野球経験が強み、持ち味だったから、それを活かしてもらおうと、勤務先には整形外科を紹介しました。

梅本

あの臨床現場での経験がなかったら、今の僕はなかったかもしれません。仕事の前に、英語の文献をもとにドクターが勉強会を開くような職場で。学校の勉強よりも大変でしたけど、整形外科では接骨院では得られない知識がたくさんあったので、本当にためになりました。(笑)。

田中

厳しいところやけど、スポーツに関する症例も多く扱っていたからね。でも、誰にでも勧めるわけじゃない。やっぱり、きみが真面目やったからやな。

梅本さんが院長を務める『うめもと接骨院』。アスリートも足繁く通う治療院だ

就職活動はゼロ。

梅本

他の学生にも、たくさんバイト先や就職先を紹介してましたよね。

田中

今の時代、ブラックな職場もあるし、アルバイトでも就職先でも、自分の目で確かめたところにしか学生は送られへんでしょ。その上で、学生本人の持ち味が活かせるところを紹介する。それが一番。

梅本

自分は就職もその整形外科にさせていただいたので就職活動はゼロでしたし、開業するときにも、まっ先に相談しましたよね。他校の話も聞きますけど、ここまでフォローしてくれる学校はまずないです。卒業したらそれっきりになるところがほとんど。

田中

その代わり、きみは履正社の学生を実習生として受け入れてくれている。僕は次の代、その次の代へと履正社柔道整復学科の絆を繋いでいけたらと思ってるんです。卒業生の下で一生懸命働く後輩の姿を見て、現場の人物に憧れるようになり、履正社へ入学する。そういう繋がりをずっと大切にしたい。

梅本

信頼関係の輪がどんどん広がっていきますね。この絆がいつまでも続いて欲しいなと思います。

※肩書き、インタビューの内容は取材当時のものです