2月、3月は、理学療法士、鍼灸師、柔道整復師など医療学科の国家試験が行われます。また公認アスレティックトレーナーの実技試験も行われます。これらの試験は本校で学んだことの集大成。医療やスポーツの世界で活躍する新しいステージへ向かうための扉のようなもの。今まさに、受験生はこの扉をノックするチャンスをつかんでいるという状況です。
この日のために「医療やスポーツの世界で活躍する夢をかなえたい」「新しいステージに立つ」とそれぞれ学んできたと思います。その成果で、「やれることは全てやった。後は当日を迎えるのみ」という頼もしい人もいるでしょう。一方で「緊張する」「実力が発揮できるかな」と心細く思う人も多いのではないでしょうか。
もし上手くいくか不安に思う気持ちがフツフツと出てきたら、ちょっとあなたの成功体験を思い出してみてください。例えば幼稚園児や小学生の時、初めて自転車に乗れたこと。何度も途中で立ち上がってしまっていた25メートルプール、ある日、なんとか泳ぎ切れたこと。中学生のとき、サッカーで失敗していたシュートを決めることができた日など「やったな!」と思うことが大なり小なりありますよね。努力した、緊張した、がんばってクリアできた。上手くいったその時のことを思い出すのも力になるものです。
そして、私の経験で言いますと、その日を迎えたら開き直るぐらいの気持ちでいることも大切です。「大丈夫、何とか上手くいく」。きっと上手くいきますよ。
これから社会に出ると、乗り越えるべき山場がみなさんの前にやって来ます。学生の時とはまた違った壁が現れます。私にも幾度かそのような場面がありましたが、過去を振り返ったとき「なんであの時あんなに不安で押しつぶされそうに悩んでいたのか。」ということが結構あります。今となっては「そんなに心配しなくても道は開ける。何とかなるから悩まなくていいよ。」とあの時の自分に教えてあげたい。人生の問題として考えたとき、目の前の課題は上手くいってもいかなくてもそこがゴールでは無い。本当に重要なことは、そこに至るまでのプロセスをどのように活かすかだ、と教えてあげたいのです。成功は慢心や気の緩みから次の失敗に繋がりがちだし、失敗は反骨精神から次の成功を生むものだからです。
不吉だと言われるかも知れないが、仮に今回は失敗しても、みなさんはまだまだ若く失敗はむしろ肥やしになる。今年がダメなら、次回に再起をかければ良いのです。ドンと構えてください。失敗から学ぶ雑草の精神が、自分をひと回り成長させてくれるというものです。
さあ、試験日まであと少し。もちろん、一発で合格するに越したことはありません。資格を持つことでいち早くスタートラインを切ることができます。
「履正不畏」「しっかり、まっすぐ」の精神で、扉を開いてください。健闘を祈っています。