今年 4 月より理事長に就任いたしました。これから月に一度、みなさんに伝えたいことを「理事長だより」として発信していきます。よろしくお願いします。
「平成から令和」へ。いよいよ新しい時代の幕開けとなりました。
安倍首相は「令和」について会見で「明日への希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせることができる日本でありたいとの願いを込めた」と説明されました。
「令和」と聞いて私がいいなぁと思ったのは、前理事長も非常に大事に思っておられた「和」という一文字が入っていることです。「昭和」にも入っていましたね。「和」のつく言葉を思い浮かべてみてください。「平和」「調和」「和解」 「温和」など、人と人を結ぶ言葉に多く使われています。「和を以て貴しとなす」とも言います。聖徳太子が制定した「十七条憲法」の冒頭に掲げられたもので、仲良く争うことなく、それぞれが自分の考えを持ち、たとえ意見が違っても話し合ってお互いを尊重し合うという日本古来の価値観にも、「和」の文字があります。
みなさんは友達や家族と「和」の関係をもてているでしょうか。面倒なことは SNS で済ますことが多くなっている時代ではありますが、まわりのみんなと話し合い、正面から向き合う関係を築くことが大切です。学生時代に出会う人は、その時にしか築けないかけがえのない関係になることが多く、社会人になって出会う人とはまた異なります。 いま、みなさんのまわりの人と「和」の心で向き合って下さい。きっとあなたの無形の財産になることでしょう。
どんなに時代が変わっても、人を思いやり、仲良くともに生きる。この学校で学ぶみなさん一人ひとりが希望の花 を咲かせ、未来を切り拓いてほしいと思います。奇しくもチベット語の発音 rewa は「希望」という意味だそうです。 日本はもとより世界中が平和で希望に満ちた時代になるようにと願ってやみません。