Groundskeeper
グラウンドキーパー
働くところ
・スポーツ競技場
ジャンル
・スポーツ
目指す資格
・特になし
どんな仕事?
グラウンド整備を行い、スポーツ選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境を準備する仕事です。試合前に土のグラウンドを平らにならしたり、芝を刈ったり、規則に沿ってラインを引いたりし、選手が安全にプレーできるコンディションを整えます。グラウンドには「土」や「芝」があり、よい状態を保つために日頃から状態をチェックするなど、一年を通して競技場に関わります。
どんな風に働くの?
主な職場は野球場やサッカー場といった、グラウンド環境で行われるスポーツ現場です。一般的な企業への入社と同様に、グラウンドキーパーを募集している企業や団体の求人に応募し採用されることで働くことができます。また、アルバイトやパートで地域のグラウンドや競技場などの整備を行う求人もあります。その場合、他の仕事と整備士の仕事を兼業することもあります。
どんな知識、経験が必要?
グラウンドは気象条件などに左右されることが多いため、状況の変化に対応する柔軟性や、「崩れた状態を整える」ことにやりがいや達成感を感じる人が多くみられます。また、学校の実習やアルバイトなどで実務経験を積むことで、プロが試合を行う競技場などのグラウンドキーパーとして就職するチャンスも広がります。
資格について
グラウンドキーパーに就く上で特別な資格は必要ありません。
卒業生に聞きました
栁川 浩大さん
2016年野球コース卒業
1996年、大阪府生まれ。グラウンドキーパー。小学校3年生で野球をはじめ、幼い頃から甲子園球場の整備の仕事に憧れを持つ。益田東高校では県ベスト4。ポジションはキャッチャー。本校在学中から、阪神園芸での実習・アルバイト経験し、2016年に阪神園芸株式会社に入社。現在はスポーツ施設本部 甲子園施設部の主任を務める
これまでの道のり
本校入学前
就職か進学か迷っていた時に、高校時代の監督から履正社を紹介される。学校見学に来たとき、教員の先生から阪神園芸の実習について話を聞き、「自分自身、何か野球に恩返しができたら」と思い入学を決意。
本校での
学生時代
野球コースで社会人野球の大会に出場するなど、捕手としてプレー。一方で、阪神園芸での実習やアルバイトを精力的にこなし、高校野球の春・夏の 甲子園大会をサポートした。
卒業後・
現在
阪神園芸に正式採用され、グラウンドキーパーとして従事。2024年現在は入社8年目になり、甲子園施設部の主任として、日々球場の整備にあたる。
仕事の流れを教えてください
8:30
試合開催日の場合、出社後まずグラウンド整備を開始。1試合10人ほどの整備士で芝刈りや芝生灌水(かんすい)を行う。
13:00
試合前練習の準備に入る。芝生の手入れ(目土入れ)、グラウンド散水、ライン引き、整備車両のメンテナンスなどを行う。
17:00
試合開始。途中整備は3・5・7回終わりに行う。
21:00
試合終了。グラウンド整備と芝生灌水を行い、退社。
どんな人と関わりますか?
「その日の担当整備士と連携して作業します。また、試合チームの選手・監督・スタッフにはグラウンド状態に関する質問を受けることも多いです。場合によっては、グラウンド状況に影響する内容を、連盟の競技委員長など大会関係者と共有することもあります」
履正社での学びで、今、活かされていることは?
「阪神園芸での実習の存在は大きかったです。在学中から甲子園で整備ができたことと、何より客席からの歓声のすごさに圧倒されたことがとても印象的でした。あのときの感動は、今のモチベーションにもつながっています」
お仕事のやりがいはどんな時に感じますか?
「観客や選手から『ありがとう』と言っていただいた時です。以前、土砂降りでグラウンドがガタガタになったときがあり、何とか試合ができるよう整備しました。そのとき、相手チームのスタンドから『阪神園芸さんありがとう』と聞こえました。僕たちは『整った状態に戻す』ことが大切なので、回復した状態をみてくれて、感謝の言葉をもらえたときは『この仕事をしていて良かった』とすごく思います」
写真・文/履正社広報部
※肩書き、インタビューの内容は取材時のものです。