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RISEISHA JOB ILLUSTRATED BOOK

RISEISHA仕事図鑑

Physical Therapist

11

理学療法士

働くところ

・病院
・クリニック
・介護福祉施設
・スポーツチーム

ジャンル

・医療
・スポーツ

目指す資格

・理学療法士

どんな仕事?

ケガや病気の影響で身体の痛みや動かしにくさを感じている患者さんの身体機能を改善させ、日常生活への復帰を支援します。そのために医師の処方に基づき、患者さんにとって最も効果的な治療計画を立て、リハビリテーションを行います。実際の治療では徒手療法や運動療法、電気刺激や温熱刺激を利用した物理療法などを駆使して、患者さんの日常生活への復帰を支援します。


どんな風に働くの?

病院などの医療機関で働く場合、ケガや病気で身体を動かせなくなった人の治療にあたり、リハビリを行います。介護福祉施設で働く場合、主に高齢者を対象に、自立した日常生活が送れるよう支援します。たとえば、入居者や利用者の健康状態に合わせて運動訓練の計画を立てたり、指導をしたりします。また、近年ではスポーツチームのメディカルスタッフとして活躍する人も増えています。


どんな知識、経験が必要?

厚生労働省が実施する国家試験に合格しなければ、理学療法士として働くことはできません。この受験資格を取得するためには、文部科学省に認定された専門学校や大学を卒業する必要があります。また、理学療法を受けるのは、赤ちゃんから高齢者までといった幅広い年代の方に加え、さまざまな病気・障がいを持つ人々まで、多岐にわたります。継続的な身体のケアやサポートのみならず、患者さんを取り巻く環境への理解や、本人の気持ちに寄り添えることが重要です。


資格について

スポーツチームのメディカル部門で働きたい場合は、理学療法士に加えて、「日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)」資格を持っていることが望ましいとされます。ケガの予防や競技復帰といった面で、選手・チームにより深く関わることができます。

卒業生に聞きました

石部 直也さん

2022年理学療法学科卒業

1999年生まれ。京都外大西高校出身。小学4年生から水泳を始め、専門は自由形とバタフライ。本校での学びを経て、理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。現在は大阪回生病院リハビリテーションセンターに勤務。業務の傍ら、大学水泳競技部やスイミングスクールでトレーナーも務める

これまでの道のり

本校入学前

高校時代、水泳部に所属していた石部さん。タイムの更新や勝利を仲間と追い求める中で、泳ぐ動作の改良がパフォーマンスの向上に繋がるのではないかと考え、次第に「人の動き」への興味が湧いていく。当初はアスレティックトレーナー志望だったが、部のトレーナーが理学療法士の資格を持っていたこともあり、本校の理学療法学科へ入学。実習先に水泳現場があったことも決断を後押しした。

本校での
学生時代

理学療法を専攻しながら、アスレティックトレーナーとのダブル・ラーニング(医療+AT)を選択。とにかく勉強に振り切ろうと、毎日自宅のある京都からの往復3時間の電車内、登下校前も勉強した。AT実習では大学の水泳競技部に出向き、現在も同部でトレーナー活動を継続している。

卒業後・
現在

理学療法学科では4年次、大阪回生病院の職員による特別授業が行われる。実際の症例と治療のアプローチをベースにした授業の面白さに引き込まれ、入職を志望。また、臨床現場とスポーツ現場、そのどちらにも身を置くことができる環境だったことも思いを強くさせた。在学中、理学療法士の国家試験に合格。大阪回生病院への入職も叶い、現在は勤務に加えて研修や学会への出席、スポーツチームでのトレーナー活動など忙しい日々を送る。


仕事の流れを教えてください

8:30

出勤。カルテのチェックなど、治療・リハビリに備えます。朝のミーティングで患者さんの情報や事務連絡などを同僚と共有します。

9:00

治療・リハビリ開始。途中で1時間の休憩を挟み、16:40まで治療。カルテ記入や通常業務を終え、18時には退勤。

別日

病院業務がない日は外部でのトレーナー活動に励み、主に選手のケアやリハビリにあたります。


どんな人と関わりますか?

「患者さんを診る医師や看護師はもちろん、医師の指示があればOT(作業療法士)やST(言語聴覚士)もリハビリに加わります。また、患者さんのご家族や、退院支援の医療ソーシャルワーカーさんと連絡を取ることも。他にも、栄養士、薬剤師、臨床工学技師など、関わる職種が非常に多いことが特徴です。トレーナー活動では選手だけでなく監督、コーチとも連携します」


履正社での学びで、今、活かされていることは?

「実習で現場を見学、体験できたことは、すごく大きな経験になりました。臨床現場で実際に働く方は、短い会話の中でも患者さんの訴えを拾って、治療に入る前には原因が予想できている。そんなプロフェッショナルのスピードを体感した上で、身体評価や検査など、当時習っていた『点』が実際にどう使われるかを目の当たりにしたことで『線』になりました。理学療法士の魅力を再確認できましたし、今の自分の基礎になっています」


理学療法士として心掛けていることは?

「自分が持っている引き出しを常に増やしておくことです。医療現場の機械や治療法は日々アップデートしています。そこにしっかり追いつき、有効な治療アプローチの方法をさまざまな角度から提案できるようにしています。また、患者さんは、ケガや疾患、手術の影響で、以前はできていたことができなくなっているケースもあります。それでも、自宅で生活したい、外に出かけたい。患者さんの『こうなりたい』に近づくため、リハビリを頑張ってもらわないといけません。しんどいこと、負荷のかかることもしてもらうことになります。だからこそ、退院後や通院から離れたときに『頑張ってよかった』と思ってもらえるよう全力で取り組むことを心掛けています」

理学療法士を目指す人へメッセージをお願いします

「何かを目指すときに、大きな理由なんてなくてもいいと思います。私の場合、漠然と『人の動きってどうやったら良くなるんやろう』という疑問を追求した先に出会ったのが、理学療法士の仕事でした。自分の中に小さな興味や疑問があって、それが人の身体や動作を良くするためのものだったら、理学療法士の道にチャレンジしてみるのもいいと思います!」

写真/倉科 直弘 文/中矢 健太
※肩書き、インタビューの内容は取材時のものです。

ダブル・ラーニング制度

「ダブル・ラーニング制度」は、学科やコースの垣根を越えて複数の専門分野を同時に学ぶことのできる、履正社独自の履修カリキュラムです。

競技を続けながら医療国家免許を取得する

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英語対応ができる理学療法士を目指す

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