ソフトテニスコースの学生はどんな2年間を過ごし、どのように進路を決めるのでしょう。
本校ソフトテニスコース教員・髙井 翔宇先生にお伺いしました。
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「社会生活で必要なことを、コートで学んでいるだけ」。
――学生は将来もソフトテニスに関わりたいと考える人が多いですか?
もちろんそういう子もいますし、最近だとコーチを目指す子もいますが、まだまだ受け皿が少ないのが現状ではあります。一方で、ソフトテニスとは関連がない一般企業に就職する人もいます。というのも、ソフトテニスの大会は週末に行われることがほとんど。週末、休みやすい企業で仕事をし、大会に出て競技に関わるという方向もあります。だから、進路はさまざまですね。
――ソフトテニスを学ぶと、どんなことが得られますか。
ソフトテニスはダブルスがメインで、ミスしてもペアのせいにしないで2人で協力して点を取ることがとても大切です。気が合う、合わないもあると思いますが相手がどんな人でも合わせないといけない。でも、協調性は社会に出ても求められること。社会生活で必要なことをコートで学んでいるだけなんです。
――ほかにも共通点はありますか。
つらいトレーニングも一生懸命取り組んで、しんどそうな子がいたら声をかけて、一緒に乗り越える。社会に出たら足並みをそろえないといけないけれど、そんな中でも、どれだけ自分がやりたいプレーをやるか。そういうことじゃないかと。当たり前のことですが休む時は必ず事前に連絡するのも仕事に通じますよね。
――ひとりの社会人として通用するためのことですね。
今は技術の向上が中心ではありますが、ただソフトテニスが上手いだけじゃだめです。そのときは良くても、5年10年先はどうなっているかわからない。どの世界でも、輝き続けるには人間性が問われます。人間力を鍛えるためにソフトテニスをやっている部分もあると言えます。
好きなことに真剣に向き合うことで嫌な部分も見えてきますし、自分の甘さ、弱い部分はどうしても出てきます。そこから逃げずに乗り越えていければ人間的に大きく成長するし、社会に出て、たとえつまずいても同じように対応できると思います。
――好きなことに真剣に向き合うと、どんな変化があるんでしょう。
いい面も悪い面もあります。とことん向き合った結果、ソフトテニスが嫌になったとしてもそれはそれでいいと思うんです。2年間やりきって、次に別の新しいことをはじめるのもいい。でも、うちに来る子たちはやっぱり、一度やめてもまた始める人が多いんですけどね。ソフトテニスをずっと好きでいてくれるのはとてもうれしいことですし、彼らがソフトテニス界を支えてくれていると思っていますから。
髙井先生、ありがとうございました!
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<広報Mの取材MEMO>
取材後、箕面キャンパスの食堂で念願のランチをいただきました。定番のカレー、野菜たっぷりで噂通りのおいしさでした。