本校ソフトテニスコース教員、髙井 翔宇先生へのインタビュー第2回。
今回は、ソフトテニスの魅力や「履正社らしいプレー」についておうかがいしました。
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「履正社は一生懸命、と言われるのが一番うれしい」。
――超初心者の質問で恐縮ですが、ソフトテニスって、硬式とどこが違うんですか。
ソフトテニスは日本生まれです。ダブルスがメインなこともあり、ペアと協力してお互いを思いやり敬意を払う点や、礼儀やマナーを重んじるのも、日本的なエッセンスが濃いと思います。中学校のテニス部はソフトテニスを採用している学校が主流なので、実は競技人口も多いんですよ。
――先生が考えるソフトテニスの魅力ってなんでしょう。
うーん……「難しい」、ですかね。奥が深いというか。試合時間が早いと15分で終わるし、長くても1時間ぐらい。短めではありますが、その中でかけひきがありますし。
――試合時間が短いということは、早く決着がつく?
そう、だからこそ気が抜けず、一瞬のやりとりがあるんです。短いぶん、重みがあるというか。プレッシャーや緊張感も心地いいですし。
――どんなかけひきをしているんですか。
「さっきここに来たから次はここかな」とか、「今、相手は弱気だろうからこういうところにくるんじゃないか」、「向こうは点が欲しいだろうからこれをしてくるんじゃないか」とかですね。
――めっちゃ心理戦なんですね!
そうなんです。でも、はたからみるとそれがわかりづらいようです。ボールがネットにかかるときって、相手の前衛が心理的に気になったことが原因でそうなることがあるんですが「なんでいま、ミスしたの?」と、見ていてわからない人も多いんです。
――これからはそこにも注目してみてみます。ほかに、どんな魅力がありますか。
ラケットを思いっきり振り回せる。ソフトテニスは結構でかいパワーを使って振るんです。打ってもぱかーんと、音が気持ちがいい。なおかつボールを繊細にコントロールする難しさもあります。
――そもそも、先生がソフトテニスに出合ったきっかけって何だったんですか。
もともと父親がやっていて、兄が中学の部活で始めたのを機に私もやるという流れになり、初めのうちはその流れで……(笑)。大学まで続けていましたがいったん就職し、3年間営業マンをしていましたが途中、声をかけてもらい、履正社に入職しました。ソフトテニスコースができて3年目の頃です。2期生が2年生のときから関わっています。
――長く学生を見ていらっしゃる髙井先生が考える「履正社らしいプレー」って、どんなプレーだと思いますか。
一生懸命、じゃないですかね。試合の態度とかも含めて。あきらめない、真剣でいることです。他校の学生の試合を見ていると、うまいんですけど中途半端にプレーする人が残念ながらいるんです。下手でもいいから、最後まで一生懸命にやる。そこを大事にしてほしいです。
――先生がこれまで学生と関わってこられた中でうれしかったことは何ですか。
(しばし考えて)卒業生が「履正社に来てよかったです」と言ってくれたときかなぁ。でもそういうことを言う子って、どこに行っても頑張れるから、どの学校にいてもそう言えるんでしょうけれど。学生にはどんな環境にいても楽しめる人間になってほしいし、そうならないと損ですよね。
あ、あとひとつ思い出しました。試合会場のトイレで他校の学生同士が「次、どこと当たるの?」という会話をしてたんです。「履正社と当たる」と一人が言ったら、もう一人が「……あそこ、めっちゃ一生懸命にやってくるよ」って言ってて。その人たちからすると、一生懸命プレーするから嫌な相手なんだと思いますが、それがうれしかったですね。
次回は最終回。ソフトテニスコースの学生はどんな2年間を過ごし、どのような進路を選ぶのかお伺いしました。
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<広報Mの取材MEMO>
髙井先生、お休みの日は小学生の息子さんが所属する野球チームの付き添いをしているそうです。毎日スポーツ三昧ですね!