理学療法学科の生徒は、どんな授業を受けているの?
今回は「評価学」という授業をサポートする川瀬 和大(かわせ・かずひろ)先生にお話を伺いました。6年間、病院での勤務経験もある川瀬先生。リハビリテーションの現場では基本になるという「評価」って、何でしょう…?
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理学療法学科の勉強って、大変…?(その1)
「まずは患者さんの体の状態を知ることから」。
――普段、担当されている授業について教えてください。
2年生が受講している「評価学3」という授業です。先生が他に2名いて、私はサポートで入っています。評価というのは、理学療法士が患者さんの体の状態を把握するために行う検査のことです。
――どんな検査ですか?
たとえば腰や肩が痛い患者さんをみるとき。痛みの原因がどこにあり、どう悪いのかを突き止めていきます。初診時だけでなく、治療経過をみながらどこが治っているかも確認します。目でみるのはもちろんですが、患者さんの体を触ったり動かしたりして、反応をチェックします。理学療法士の基本の仕事で、おこなう頻度は多いです。
――生徒さんにとってはどんな授業ですか。
比較的、身体を動かす授業なので退屈ではないと思います。「(患者さんの体の)ここを見てください」というポイントがあり、そこを覚えてほしいのですが症例との組み合わせが膨大なんです。なんとなくアタリをつけながらできれば最高ですが、私もまだまだ勉強中です。
――指導していて難しい部分は。
学生は(実際に症例をお持ちの)患者さんをなかなかみられないし、さわれません。だからイメージがつきにくいと思います。現場で(症例の)臨床経験があると、病気やケガのときはこういう風に動かしたらこうなるよね、というのがわかるんですが……。そこを伝えるのが難しいです。
――先生が学生の時もそんな感じでしたか?
そうですね。しっかりわかるようになってきたのは卒業後、病院で働き出してからです。
――学生にはどんな風に授業を受けてほしいですか。
まずは人の体に興味を持ってほしいですね。授業を受けて、ほんの少しでもわかったな、楽しいな、もうちょっと勉強しようかな…と思ってもらえたらそれで十分です。
次回は最終回。川瀬先生が理学療法士を目指したきっかけと、病院勤務時代のお話です。
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理学療法学科
<広報Mの取材MEMO>
川瀬先生は今年4月に入職されたばかり。「実技はとにかく回数を重ねてやるしかない。体で覚えていきましょう」とのこと。理学療法学科のみなさん、がんばっていきましょう!